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建設業界における社会保険未加入問題
法人や従業員5人以上の個人事業については、協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入しなければなりません。
一方、従業員5人未満の個人事業については、事業主や従業員がそれぞれ国民健康保険に加入することが原則ですが、国民健康保険に代えて、建設国保などの国民健康保険組合に加入することができます。
また、建設国保などに加入している個人事業主が、法人成りした際、または、従業員が5人以上になった際、必要な手続きを行うことにより、建設国保などを継続することができ、協会けんぽに加入しなくてもよいことになっております。
建設国保とは、建設業に従事する人を組合員とする国民健康保険組合です。
また、国民健康保険組合とは、同種の事業や業務に従事する人を組合員として、国民健康保険事業を運営する組合をいいます。
協会けんぽは、会社と従業員が保険料を折半して負担しますが、建設国保は、保険料の全額を従業員が負担することになりますので、会社が保険料を負担することはありません。
協会けんぽの保険料は、標準報酬月額に保険料率を乗じて計算されます。
標準報酬月額とは、自身の給与を1等級(月額63,000円未満)から50等級(月額1,355,000円以上)までのいずれかの等級に当てはめたときの金額をいいます。
健康保険の保険料率は、平成28年9月現在、東京都で9.96%となっておりますが、これを会社と被保険者で折半しますので、それぞれが負担する保険料率は4.98%となります。
なお、40歳から64歳までの被保険者については、介護保険料も負担しなければなりません。
介護保険の保険料率は、平成28年9月現在、東京都で1.58%(事業主負担0.79%、被保険者負担0.79%)となっております。
東京都の健康保険料率表(平成28年9月分~)
建設国保の保険料は、協会けんぽのように給与に基づいて計算するのではなく、自身の年齢、家族人数、事業主か従業員かにより保険料が決定します。
建設国保の保険料は全額本人負担になりますので、事業主が負担するものはありません。
建設国保の保険料
たとえば、下記のような前提による健康保険料を協会けんぽと建設国保の場合に分けて計算してみます。
年 齢:35歳
家 族:妻、子1人
月額給与:50万円
勤務形態:常勤役員
協会けんぽの場合、月額の健康保険料は下記のように計算されます。
標準報酬月額50万円×保険料率9.96%=49,800円
ただし、この保険料額を事業主と被保険者で折半しますので、それぞれの負担額としては、
49,800円÷2=24,900円
となります。
なお、年齢が40歳未満のため、介護保険料の負担はありません。
建設国保の場合、月額の健康保険料は、自身の年齢、家族人数、事業主か従業員かにより決定します。
35歳、家族2人、事業主の場合の健康保険料は、33,100円となります。
今回の例では、被保険者負担のみで考えると協会けんぽの方が安くなりますが、会社負担を含めて考えると建設国保の方が安いという結果になりました。
建設業における国民健康保険組合としては、下記のような組合があります。
協会けんぽと建設国保の保険料を比較すると、被保険者負担のみで考えると協会けんぽの方が安くなる傾向にあります(かならずしもそうとは言い切れませんが)。
また、協会けんぽの方が保障が手厚いことから、従業員にとっては協会けんぽの方が喜ばれるかと思います。
しかし、会社にとっては協会けんぽの方が保険料の負担が大きくなりますので、法人成りの際にはその辺を踏まえて、建設国保を継続するか、協会けんぽに切り替えるかを判断されるとよいかと思います。
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